March 30, 2008

名古屋駅前モード学園スパイラルタワーズのアートワークが完成しました

フロリアン・クラール
ムーブメントNo.7 ノトス –

ファッション、コンピューター、医療の専門学校として日本最大規模を誇るモード学園、HAL名古屋、名古屋医専の名古屋校・新校舎が完成致しました。

印象的なデザインの建築が目を引く名古屋モード学園スパイラルタワーズ。
その新校舎の「給気塔」をフロリアン・クラールがモニュメントとして大胆に変容させました。

アートディレクター清水敏男プロデュースによるドイツ人彫刻家、フロリアン・クラールによる本作 品は給気塔とは思えない程の迫力と完成度を持っています。また、学校名サインもアートとして取り入れ、「都 市とアートの融合」を実現する次世代パブリックアートのはじまりを予感させる力作です。

名古屋駅のすぐそばですので、お近くへお寄りの際はぜひご覧ください。

TOSHIO SHIMIZU ART OFFICE

■作品概要:
作家名:フロリアン・クラール(Florian Claar)
作品名:ムーブメントNo.7 ノトス -(Movement No.7 – Notus -)
制作年:2008
素 材:アルミニウム鋳物、塗装仕上げ
サイズ:高さ1,040cm(最頂部)×直径811.2cm(最大部分)
機 能:本体建築給気塔として利用
所在地:愛知県名古屋市中村区名駅4丁目27番地

■建築概要:
事業主 :学校法人モード学園、三井不動産株式会社
設計監理:株式会社日建設計
施  工:株式会社大林組
アートディレクター:清水敏男
アートワークコーディネート:TOSHIO SHIMIZU ART OFFICE
製  作:エー・アイ・エム株式会社
所在地 :名古屋市中村区名駅4丁目27番地

■作家によるコメント:
ムーブメント no.7 – ノトス – Movement no.7 – Notus –

ノトス(Notus)とはギリシャ神話に登場する8人の風神の内の南風の神様で、紀元前50年頃に建てられたアテネの「風の塔」のレリーフにも彫られています。

私自身はこの作品を彫刻として認識していますが、私の他のパブリックアート作品とは異なったものだと考えています。給気塔という機能を持ち、学校名のネオンサインが作品の一部を構成していることからも、この作品は建築の一部分を彫刻として制作したものと言えるで しょう。私の最大の挑戦は、作品の機能と彫刻的要素との調和を保つことでした。
私が最初に目指したのは、ダイナミックな建築と強く結ばれた作品にすることでした。建築と彫刻とのダイアログは、異なる方向性を持つ 2つの力の緊張感であり、激流の中でも動かない強固な岩のようなものです。
作品の形態は、私の初期の作品に多く見られるように、楽器の形から発想を得ています。今回はFチューバの形を用いています。Fチューバの軸は、地軸とほぼ同じくらい傾き、膨張する力が作用しています。作品の表面の構造を示すラインは、惑星の静かな動きの様な回転を表現しています。
私はアルミニウムとネオンという素材の組み合わせに魅力を感じています。ネオンの色彩は、作品表面の構造がそうであるように多様であり、生物の成長パターンと都市のエントロピーを結合させます。ネオンは作品上の比較的暗い部分に設置されています。読み易さよりも多様性を感じさせる色彩を選び ましたので、絵画や音楽のように無意識に光と色彩の融合を感じ取ることができ、ネオンサインそのものが物質・色 彩・光の体験へと昇華するのです。

2008.3
フロリアン・クラール

■アートディレクターからのメッセージ
渦を巻きながら上昇していくモード学園新校舎は、名古屋はもちろんのこと世界のスカイラインにとってもっとも刺激的な存在です。その足下のアートワークもまた世界に通じるクオリティをもった革新的なものでなくてはなりません。ドイツ人アーティスト、フロリアン・クラールによる大彫刻は、建物の印象をさらに強めるために大胆で強烈な印象の作品とすることを念頭に実現いたしました。特に下記の点に留意してアートディレクションを行いました。

1. 建物のパワーをさらに強めるものであること
建物の動き、エネルギーと相乗効果が生じるように、アートワークに動きを与えました。建物とアートワークは相反する方向に動きながら不思議な調和をもたらします。

2. 歩行者、自動車の視線
地上を歩く歩行者や自動車からは、建物全体を見ることができません。また建物は人間のスケールをはるかに超えたものです。本アートワークは地上レベルのヒューマンスケールにおいて、建物のエネルギーを感じとることが可能となることを求めました。

3. 周囲の街に刺激的であること
周囲の街の風景に強い刺激を与え、名古屋の街を変えて行くような存在となること、街が新しくなることを予感させるアートであること を目指しました。
空に向かって大きく開いて行く形は、若い世代を育成する学校にふさわしいエネルギーの上昇を表し ていると言えるでしょう。人々の視線がこの彫刻に集まると同時に、この彫刻が周囲の街にパワーを発することを望みます。
またこのアートワークは純粋な彫刻ではなく、もともと建築の一部である給気塔をアート化したものであり、ネオンサインもまたアート作品として制作されています。機能とアートの融合の新しい可能性を示すものとなれば幸いです。

アートディレクター 清水敏男

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