4月 9, 2009
Photo by Shigeo Anzai
日本初の高層ビル、霞が関ビルディングのリニューアルに際し、ドイツ人アーティスト、カールステン・ニコライによるアートワーク「poly
stella」(ポリ ステラ)をプロデュース致しました。
まさにステラ(星)をイメージした、複雑な多面体構造の作品です。霞が関ビルの新たなランドマークとなるとともに、周囲の風景を作品に映し込み、常に視覚的に変化する作品です。
カールステン・ニコライは、アーティストとしてもミュージシャンとしても活躍している作家ですが、パブリックなスペースに恒久設置される作品は世界で初めてとなります。
夜もライトアップされますので、お近くにお寄りの際は、ぜひご覧下さい。
TOSHIO SHIMIZU ART OFFICE
■作品概要
作家名:カールステン・ニコライ Carsten Nicolai
作品名:poly stella(ポリ ステラ)
制作年:2009年
サイズ:h3.5m x w3.5m x d3.5m(作品)
h0.4m x w5m x 5m(台座)
素 材:ステンレス・アルミニウム(作品)
コンクリート(台座)
設置場所:霞が関ビルディング霞テラス
東京都千代田区霞が関3-2-5
施 主:三井不動産株式会社
アートディレクター:清水敏男
アートコンサルタント:TOSHIO SHIMIZU ART OFFICE
アート計画監修:株式会社日本設計
アート据付けなど:鹿島建設株式会社
■ 作家による作品コンセプト
poly_stellaは、霞が関ビルディングの新しい広場のために制作されたパブリックスペースのための彫刻です。
本作品の形態は、複雑な多面体構造であり、自然界で成長する物体の形態をモデル化したものと言えます。
作品は非常に多様に見えますが、単一のエレメントの集積で構成されています。シンプルな構成要素がたくさん集まると複雑なシステムとなる、ということの驚くべき実例と言えるでしょう。
本作品は、広場において人目を引くランドマークとしての役割を果たすでしょう。この彫刻は潜在的無限性を示すことで、進歩と創造を視覚化するプロセスを、彫刻という物体に固定化したものと考えて頂きたいと思います。
彫刻の表面は、このことをよりよく示しており、滑らかで輝くスチールの表面の、反射の面白さは、いろいろな角度から見ると、エレメントの数が数倍に見えることで、常に変化するという効果を生み出します。
さらに本作品は、数学的に生成された魅力的な作品であり、その形態は生の様々な側面を描き出すことでしょう。通行人、周囲の環境、そして常に変化する広場が、本作品の印象的な外観と、その概念的な性格の両方に映り込むのです。
■ カールステン・ニコライ(Carsten Nicolai)
メディア・アーティスト。アーティストとして光や音響、映像などを
用いた様々な作品を発表する一方、自ら主宰する「ラスター・ノトン」
というレーベルよりCDをリリースし続けている。
1965 旧東ドイツ・カールマルクス市生まれ(43歳)
1985-90 ドレスデンにてランドスケープデザインを学ぶ
2000 アルス・エレクトロニカ
デジタルミュージック部門グランプリ(オーストリア・リンツ)
2001 アルス・エレクトロニカ
インタラクティブアート部門グランプリ(マルコ・ぺリハンとの共作)
2005 坂本龍一とのコラボレーションライブを実施(ヨーロッパ)
現在、ドイツ・ベルリンおよびケムニッツ在住
主な個展:
ワタリウム美術館(2002年、東京)
ベルリン新国立ギャラリー(2005年)
山口情報芸術センター(2005年)他多数
主なグループ展:
ドクメンタX(19997年)
ヴェネツィア・ビエンナーレ(2001年)他多数
主なパブリックコレクション:
シュトゥットガルト市立美術館(ドイツ)
ティッセン・ボルネミッサ現代美術財団 他多数