この度《THE MIRROR》 ではタンザニア出身の画家ジョージ・リランガ(1943-2005)の絵画展を開催します。
タンザニアは東アフリカにありアフリカ最高峰キリマンジャロがそびえる国です。リランガはタンザニア南東部のマコンデの出身。マコンデは木彫を盛んにするエスニックグループで、リランガも木彫家としてスタートしました。
その後首都のダルエスサラームに移ると『芸術の家』に参加し絵を描き始めたちまち画家として高い評価を得るようになりました。タンザニアには動物を描くティンガティンガ派という画家のグループがありますが、リランガは動物を描かず、一貫してシェターニ(精霊)を描き続けました。
シェターニたちはリランガの夢に現れる自由なスピリットです。
あらゆる物理的制約から解き放たれ、やりたい放題ですが皆笑顔を絶やさず見るものの心を解きほぐします。心を解きほぐされた、と思ったあなたの夢の中に、シェターニたちはすでに侵入しているかもしれません。
《THE MIRROR》 アーティスティック・ディレクター 清水敏男