LIXILギャラリーは2014年9月より、新企画「クリエイションの未来展」を開催します。日本の建築・美術界を牽引する4名のクリエイター。清水敏男(アートディレクター)、宮田亮平(金工作家)、伊東豊雄(建築家)、隈研吾(建築家)を監修者に迎え、それぞれ3ヶ月毎の会期で、独自のテーマで現在進行形の考えを具現化します。
2018年の「クリエイションの未来展」は二期に分けて開催。第一期はクリエイションの未来へ向けての継承をテーマに、2016年惜しまれつつ世を去った日本を代表するインテリアデザイナー内田繁が最後に手掛けたプロジェクト「Wonder From Within」を日本で初めて公開。このプロジェクトは香港の企業家でK11芸術財団創設者のAdrian Chengが内田繁の作品に共鳴し、家具の共同開発を約束したことで始まりました。その過程で内田氏は亡くなりましたがその遺志をついだ内田繁デザインの家具が実現し、2017年4月ミラノサローネで初めて公開され、ついで同年9月には韓国で発表、このたびようやく故国の土を踏むこととなりました。「Wonder From Within」は、内田繁がめざしてきた軽さ、薄さ、透ける、重なりなどの東洋的な境界の考え方をもとにデザインされた家具です。またAdrian Chengが唱える人間本来の手仕事の重要性(Artisanal Movement)によって「量産しない」、「ヒトの技がつくる」、「長く大切に使われる」、「自然素材でつくる」、「エネルギーを浪費しない」など未来の美しい生活環境を考える思考が込められています。
本展では Adrian Cheng と内田繁のコラボレーションから生まれた椅子 3 点(木にイン スパイアされた椅子「AU1」、山にインスパイアされた椅子「AU2」、水にインスパ イアされた椅子「AU3」)、そして照明「AU4」とテーブル「AU5」を展示します。 またこのプロジェクトのきっかけとなった内田繁の茶室「行庵」も展示。 「行庵」は 1993 年に制作された折りたたみ式の茶室「受庵」「想庵」「行庵」の一つ です。
なお「Wander From Within」の美しいプロモーション映像も展示。
関連企画
トークイベント 新見隆(大分県立美術館館長・武蔵野美術大学教授)×小泉誠(家具デザイナー・武蔵野美術大学教授)
2018年10月23日18:30-20:00
会場 AGC Studio
会場協力 AGC株式会社
行庵 茶会
2018年10月27日
協力 岡傍会、内田デザイン研究所[:]