名古屋ルーセントタワーのアートワークは、「ルーセント(光、輝き)」という施設の名前にちなみ、「ライトフィールド(光の場所)」をテーマとしています。それぞれが「光」や「輝き」を表現し、自然光や照明も作品の構成要素となっています。そして国内外のさまざまなアーティストが、ルーセントタワーのために作品を制作しました。
名古屋ルーセントタワーを訪れると、レースのように繊細で美しいシンボル彫刻が人々を迎えます。昼間は太陽の木漏れ日が床に影を落とし、夜は美しく照明されます。建物のなかでは大きなダイヤモンドのリングが周囲の光をすべて反射しきらきらと輝いています。オフィスエントランスの黒い壁に取り付けられた大きなレリーフの前を歩いてみてください。歩くにつれ輝きが変化していくことでしょう。地下のサンクンガーデンでは床と壁が万華鏡となり、カラフルな光が訪れる人を包み込みます。そして名古屋駅とルーセントタワーを結ぶルーセントアベニューには光と影の不思議な世界が広がっています。
「ライト」は光という意味であると同時に、希望、未来、エネルギーを象徴し、新しい時代の到来を予感させます。それぞれのアートワークが、美しく光り輝く活動的な都市のイメージを発信し、名古屋ルーセントタワーを華やかに彩ることを願います。
清水敏男(アートディレクター)